人と物質を最高度に保護するための高感度クリーンルームにおいて、空気中の微生物を積極的に収集するために、特殊なサンプラーが使用されています。

微生物環境モニタリングは、ISOガイドライン18593によって規制されています。様々な専門的な実験装置のリーディングカンパニーが、英国ウェールズのブリッジェンドにあるピンポイントサイエンティフィック社です。製品群には、空気モニタリング、生存粒子の連続モニタリング、アイソレータ用モニタリングソリューションなどがあります。実験担当者のための高品質なサンプリングには、ユーザーの快適性と効果的な汚染防止も含まれます。ピンポイント社の微生物エアサンプラーImpactAirシリーズは、細部まで考え抜かれたソリューションの代表例と言えるでしょう。この製品は、生菌のインプロセスサンプリングが重要な研究・産業用ラボ環境での連続モニタリング用に設計されています。空気中の微生物を含む粒子は、ペトリ皿に塗布された培養面に衝突し、付着します。シャーレは吸気口の下でゆっくりと回転し、常に新鮮な空気が培養面に衝突するようになっている。これにより、二重衝突の可能性を大幅に低減することができました。これは、培養中に2つの微生物が同じ地点で終わり、1つのコロニーとして現れるという微生物学的・物理学的な現象です。ピンポイントサイエンティフィックの設計者は、ユーザーの作業をできるだけ容易にするために、特に食品・医療業界の研究所や製薬業界のサンプリング時のクリーンルーム環境において、速度制御用の高品質コンポーネントを探す際にACE Stoßdämpfer GmbHの英国の販売代理店に目をつけました。そして、あらゆる要件と希望を考慮した結果、ボンネットを操作するためのドイツ製油圧ブレーキシリンダーを推奨したのです。

特殊なソリューションを実現する油圧ブレーキシリンダー



英国におけるACEのセールスエンジニアの一人、Wyn Gordgeは、当初の状況を次のように語っています。「私たちは、販売代理店のApplied Automation社とよく協力しており、今回のケースでも迅速に納入することで顧客側が望む結果につながりました」。油圧ブレーキシリンダーを採用した決め手は、「サンプラーのボンネットを無理なく開けたい」というお客様の要望だったと言います。この要求がなければ、バルブによって希望の開閉速度に正確に調整できるACEのステンレス製工業用ガススプリングも、原理的には機械要素として適していたはずです。しかし、見た目が非常に似ている工業用ガススプリングとは対照的に、HB15-50タイプの油圧ブレーキシリンダーは、ボンネットの開口プロセスを起動するためにタップする必要があるだけなので、ACEが速度制御の分野で利用できるこれらのコンポーネントが選択されました。

ACEはStabilus Groupのエキスパートブランドとして、Applied Automationはラボ技術用コンポーネントの経験豊富なディストリビューターとして、それぞれ別の強みを発揮することができました。開発パートナーとして知られ、少量生産でもカスタマイズされたソリューションが評価されているACEは、油圧技術で偉業を成し遂げました。インパクトエアサンプラーは主に重要な実験環境とクリーンルームで使用されるので、ピンポイント社の仕様ではブレーキシリンダーの本体に減衰媒体としてマシンオイルを使うことは問題外だったのです。このような要件があり、また繊細な領域で使用されるため、ACEは粘度と耐用年数が非常に近い特殊な植物油を選択しました。ピンポイント社の設計者は、製品設計の過程で、ブレーキシリンダーの外装にステンレス製のスリーブを追加しました。この措置は、クリーンルームで使用するための高い衛生要件を満たすものであり、また、ステンレススチール製のスリーブはImpactAir-140の全体的なデザインに完全にマッチしています。

使用されているACEのマシンエレメントは、押し引き力を20Nから800Nの間で無段階に調整できるため、必要に応じてボンネットを開き、60度の開き角度に保持するのに理想的な機械となっています。複動式または単動式油圧ブレーキシリンダーの調整は、ピストン上の調整セグメントを使用して簡単に行うことができます。高品質と長寿命により、実験室分野では開閉操作の頻度に関してエンドユーザーの希望にほとんど制限がないと、ピンポイント・サイエンティフィック社は説明しています。その他、速度を正確に調整するためのこの機械要素は、主に自動車や産業用構造物のほか、電子機器、家具、レジャー産業など、幅広い分野で使用されています。